興奮冷めやらないので、書き綴っていきます。
ネタバレ満載なので見に行ってない人はブラウザバック推奨。
【物語全体】
全体的にSEEDDESTINYの延長、という感じでした。デュランダル議長が提唱したデスティニープラン、それを復興させようというのが今回の敵、ファウンデーションです。
あのプラン、DESTINY劇中で戸惑いの中で提唱されて破棄された印象が強いんですが、しっかり賛同者がいたようで、議長側にも味方がいたんだなと思いました。まぁ議長、アスランを丸め込むぐらいだからカリスマはあったですしね。
続編にありがちな「過去キャラとの繋がりある新キャラ」が今回のボス、アウラです。遺伝子操作を超えた何かを行うという、ガンダムSEED劇場版のボスとしては相応しい立ち位置でした。
SEEDの流れとしてもはやお約束となっている、主人公側の倒される→軍属解消→賊化からの自由行動っぷりをみて「あぁ、SEEDだ」と懐かしい気分になれる、そんなストーリーでした。
【キャラクター】
ここからは各キャラクターについて語りたい。
・アスラン・ザラ
今回の映画で大きく印象が変わった人物です。
かっこよさ、強さ、そして微妙なギャグ感。これまでのアスラン・ザライメージを軽く上回り、新たなアスランを構築したといえます。
ズゴックでかけつけた際のヒーロー感、ジャスティスに乗った時の無敵感はSEED本編そのままに、頭の中ではカガリのキス顔を思い浮かべるなどのコミカル描写。終始敵をあおっていたのも珍しいなと感じました。興味ない相手にとことん塩というのはアスランらしさがありましたが、煽るまでは見たことないので、DESTINYでシンと真っ向からいがみ合っていたのが彼の愛情表現の一つであると実感しましたね。
やっぱアスランが来たら安心感がすごいというか、「勝ったな」感があるので、SEEDで培った実績を加味して最強の男と敵側に言われてたのは正当な評価といえるでしょう。
ネタで言われていた裏切りや離反も今回はなく、まっとうにかっこいいアスランでした。
・シン・アスカ
事前に活躍すると中の人からも言われていたシン。
物語序盤は踏んだり蹴ったりでふさぎ込む事も多く「大丈夫か?」と言いたくなるような展開でしたが、終盤面目躍如。
サプライズで登場したデスティニーガンダムの力を十全に発揮し、敵を圧倒。ここは素直に感動しました。
キラを慕う、アスランに僅かな反骨心、ルナとの気安いやり取り、アグネスとのいがみ合い、今回の劇場版でいいところがたくさん描写されたのが彼です。
SEEDDESTINYでの強さをそのままに本来のシン・アスカの無邪気さが表現されていて、シン・アスカが好きになったという意見も散見されるほどです。俺は元々好きだったけど?
イモータルジャスティスは彼のスタイルに合ってなかった可能性が…。
・ムウ・ラ・フラガ&マリュー・ラミアス
ムウさんとマリューさんはSEED本編同様、主役陣のサポートといった感じでしたが、ムウさんはマリューさんを助けたり、終盤の対レクイエムの活躍が光り、個人的には好感しかなかったです。そろそろ結婚していいのでは?
思い返せばマリューさん、技術士官から艦長に流れでなった人なのに、本編から劇場版まで艦長やってるから貫禄がありましたね。賊の闘い方を知っている艦長は確かに希少ですわ。
・ルナマリア・ホーク
今回は全体的に出番は多くても見せ場は少なめといった感じ。核撃ち落としたりと射撃下手な印象は薄れていましたが、インパルスに乗ってからの方がしっかり戦ってた印象。
シンとの関係をアグネスに言われさらっと「好き」というあたり、関係は友人のような気安さを持ちつつ良好。SEEDDESTINYでは傷のなめあいのように恋人になった二人ですが、戦時中の錯乱状態から解放されてなお恋人関係を維持しているので愛は本物でしょう。
シンが消息不明になって涙を流すなど、シンのヒロインであるのはしっかり描写されていました。ルナマジ聖母。作中でイチャつくな鈴村夫妻。
・アグネス・ギーベンラート
本作からの新キャラ、月光のワルキューレ。
なんというか、SEEDの悪女になろうとした女フレイにステラの依存を足して更にプライドを加えたような、ガンダムSEED史上わかりやすくアカンやつといった印象です。個人的な感じはね。
自身に圧倒的に自信があり、立場を愛してキラに接近、キラに拒絶されるとそのまま流れでファウンデーションのシュラに泣きついてキラを攻撃、そのまま離反。
その言動からシンを心底見下しており、山猿と言い放つ始末。ヘイトを一身に受けるキャラクター像をしてるなと感じます。
ですが、長くSEEDを見てきて「わかりやすい」キャラクター像は珍しく、彼女自身まだまだこれから成長の余地のある終わり方をしているのでその辺は救いです。私個人が当時より年齢を重ね、「コイツきらい!」で済ませられなくなったというのもありますが。
特典小説での彼女を見ると、「依存先を求めて無意識に人を傷つけ、色々破滅に向かう」タイプであると感じます。気づいたら周囲に誰もいなくなってから思い知る、そんな人物像であるので、ルナマリアの救いの手は本当に良かったと思います。
・カガリ・ユラ・アスハ
本作ではしっかりオーブ首領してたカガリ。
他人の意見に翻弄されず、しっかりと自身の意見を言ってたので今後のオーブは安泰、かと思いきや、キラの事でキレるなどやはり勝気な彼女らしさを感じました。アスランの妄想に対して頬を赤らめる、指輪の見せつけあいなどアスランとの関係性は強固になっていたと感じます。
・オルフェ・ラム・タオ
本作の実質的なラスボス。
典型的コーディネーターイケメン王子という風体でしたが、余裕がなくなってからの方が個人的には好きですね。というかSEEDそういうキャラ多い。
ラクスに言い寄る姿からしてどことなく洗脳じみてる言動が不気味というのが最初の印象でしたが、結果的には彼自身「自分の存在価値を求め続けている」、CEという世界に捕らわれた囚人であると感じます。
世界を見るあまり、周囲に自分を想っている人がいるのに気づけない、大局を見据えて周りを見てない、見ようによっては作中でもっとも悲しい存在かもしれません。
母からの命令を受けて動く人形、とまではいかずとも、どこまでは彼自身の言葉だったのか興味が尽きません。個人的には生き残って後の物語が見たかったキャラクターでした。
・アウラ・マハ・ハイバル
本作のボス、CV田村ゆかりさん。
議長の知り合いというだけで、あ、やばいと感じる説得力。なんで縮んでいるんですかね。
とはいえ、彼女は基本的にわめくだけで実質的に動いていたのはタオなのでそんなに驚異的な印象はないです。正直過去編がちょっと見たい。議長とタリアと何かしらの確執あったら私は喜ぶ(妄想CP厨)
・ブラックナイトスコード
君らはもうちょっと数減らしていい気もする。
目立っていたのはタオに好意を向けるイングリットくらいのもんで、他は正直「いやな強いやつ」という印象が抜けきれない。敵だからそれでいいのかもしれないけど、それにしたって中の人豪華すぎる。
・イザーク・ジュール&ディアッカ・エルスマン
SEEDDESTINYから名脇役といったザフト高官。今回もいいところをもっていきます。
彼ら自身、戦争を経て色々思うところがあったようで、時代錯誤のザフト兵を言葉で止めようとする思慮深さを持ち、ある意味キャラとして仕上がっています。
個人的にシホとイザーク母が出てきたのはうれしかったです。
・カズィ&ミリアリア&サイ
ちょっと映ると事前放送で言われていたカズィ。一瞬ですが確かに映ってました。
ミリアリアは出るかなと思っていましたが、まさかのサイ登場。セリフはなかったけどね。
消息知りたかったキャラではあるので個人的にはうれしかったです。
・ヒルダ・ハーケン
ドム姉さん。今作では割と出番ありました。
シンをなだめたりシンを助けたりシンに胸つかまれたりとシンと絶妙にフラグ立ってます。そっからの進展どうこうはおそらくないでしょうが、シンを気にかけてくれる味方が一人でも増えるのはいいことです。多分、劇場版で株があがったうちの一人。
・マーズ&ヘルベルト
死ななくてもよかったんじゃないかな。
・ラクス・クライン
実質的本作の主人公兼ヒロイン。
ラクスの生まれの秘密から明かされるというまさかの展開。いわゆるコーディネーター以上の存在だったという訳で、スーパーコーディネーターのキラとはベストカップルです。
途中、洗脳みたいに種割れ目になったのは驚いたし、まさかのNT-R展開でキラの脳が破壊されそうになりましたが、そこは女傑ラクス。心が折れそうになりながらも、しっかりとキラを信じる王道展開でした。この辺はSEEDの捻くれ感はなくある意味すっきりしました。
終盤のボディラインくっきりパイロットスーツは非常にけしからんものでした。もうミーアの方がスタイルいいとは言わせない。
SEEDからSEEDDESTINYを経て20年、ようやくキラと気持ちを伝えあったラクス。SEEDファンとして、見たかったものの一つがここにありました。末永く仲良くあってくれ。
・キラ・ヤマト
主人公。議長の言葉がしっかり刺さりメンタルぎりぎりの准将。
今回はSEED時代の情けないキラが見れて非常に満足しています。
「君たちが弱いから」なんて言葉、キラから聞きたかったような聞きたくなかったような。
それほどまで追い詰められてようやく本心をいうキラは、悟りを開いているのではなくただ我慢強いだけなんでしょう。
もしもクルーゼが生きていたら笑わずに色々言ってきそうなくらい、キラ・ヤマトというキャラクターの原点回帰であると言えるでしょう。
フィジカル強くないにしろアスランにボッコボコにされてるのは笑いましたが、SEED通して考えると彼らが感情乗った殴り合いができるまでの関係になったというのは感慨深いです。
ヤマト隊長として隊を率いつつ、自身は現状に苦しみ続け、友の言葉で弱さを見せる。SEED、SEEDDESTINY、そしてSEEDFREEDOMの主役としてふさわしい、「キラ・ヤマト」が詰め込まれていたと感じます。
【モビルスーツ】
・ライジングフリーダムガンダム&イモータルジャスティスガンダム
新商品の扱いか?これが…。売れるのかな?買うけど。
事前に言われていた通り、かませ的な感じは否めない。ライフリの片翼もがれた姿は美しかったけども、イモータルジャスティスは雑魚がりした印象しかないのはどうなんだろう。今回の映画で唯一マイナスなところです。
・ゲルググ・メナース
活躍は目立たないけど、いぶし銀な感じ。ルナが乗るよりヒルダが乗った方が強かったね。
・ギャン
乗ってる人がね…。
・インパルスガンダム
実質的にルナ専用。ブラスト、ソード、フォースにしっかり出番があって、満足はしてます。換装時に色変化が濃くなってたのは個人的には好き。デスティニーインパルスの夢はついえた。
・ムラサメ&M1アストレイ
新ムラサメかっこいいね。アストレイは出てくるとは思わなかったのでうれしい限りです。
・ザウート&バクゥ&ジン&ダガー&デストロイ
SEEDモブ機体同窓会。連合にとっちゃデストロイ以上の機体がないんだなと。
・ブラックナイト
君らだけ装甲が特殊すぎる。
・ズゴック
これはいい意味で度肝を抜かされました。まさかのズゴックアスラン。この映画で最も驚いたサプライズ機体です。格闘がバリかっこいいので、はやくプラモ出してください。
そこから割れてジャスティスが出てくる仕様が震えましたね。かっこいいとしか言いようがなく、語彙力が下がって小学生並みの感想しか書けません。
・デュエル&バスター
これも非常に良かった。ザクのインターフェースを使っているとディアッカが言っていましたが、それでもうれしい。
やっぱりイザークとディアッカといえばこれなんですわ。しかもミーティア付き。燃えないわけないだろう。
・デスティニーガンダム
これがデスティニーの力だ。
デスティニーインパルスは出なかったが、こちらが登場してくれて本当にうれしかった。SEEDDESTINYの活躍自体はデストロイ討伐くらいのもんで大型専とか言われていたのは昔の話、MS相手でもしっかり立ち回り、敵を打倒していました。
使える装備をしっかりと使って、光の翼を使いこなして多重影分身。強さがちゃんと描写されていて、シンの台詞からもわかるように、デスティニーもしっかりシンの愛機なんだと感じます。
デスティニーはデスティニープランの負の遺産のような機体でしたが、今回でしっかりイメージを払拭してくれたと思います。
・ストライクフリーダムガンダム
旧式といえど強さは衰えない。今回は被弾しています。
やっぱりライフリより強く見えるのはいいのか悪いのか。
・アカツキ
不可能を可能にしすぎだろ。
・金色のストライクフリーダムガンダム
これはどういう名前となるのかが非常に気になる。
各ゲーム媒体への参戦をお待ちしています。
【総評】
SEEDを見てきてよかった、そんな気持ちになれる映画でした。
動画はこちら↓
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